届いたzozoマットを手に取った瞬間、まず感じたのは、思っていた以上に「紙」だということでした。事前のイメージでは、もっとしっかりとしたプラスチックシートのような素材で、半永久的に使える計測ツールなのではないかと想像していたのですが、実際には厚手の紙に近い質感で、少し意外な印象を受けました。しかし、よく考えてみると、これは何度も繰り返し使うものというよりも、基本的には一度だけ測定することを目的としたアイテムです。その用途を踏まえれば、コストや配送のしやすさ、廃棄のしやすさなども含めて、この素材選びは理にかなっているのだろうと納得しました。
さっそく専用アプリを起動し、実際に自分の足を測定してみることにしました。マットの上に足を置き、スマートフォンで撮影するだけというシンプルな手順で、複雑な操作はほとんどありません。画面の指示に従って進めていくと、足長や足幅、甲の高さ、さらには足の形のバランスなど、想像以上に細かいデータが表示されます。測定結果が出るまでの時間も短く、ストレスを感じることはありませんでした。
実はかなり前に、一度だけシューフィッターの方に足を測定してもらった経験があります。そのときは専用の器具を使い、時間をかけて丁寧に測ってもらいました。ただ、細かな数値までは記憶しておらず、「自分の足はだいたいこのくらい」という大まかな感覚だけが残っている状態です。今回zozoマットで測定した数値を見てみると、そのときに聞いた説明と大きく食い違う点はなく、おおよその寸法はきちんと正確に測れているように感じました。家庭で、しかもこれほど簡単な方法で、ここまでの精度が出せるのは正直驚きです。
かつて話題になったzozo suitsでは、測定精度や使い勝手の面でさまざまな反省点があったと記憶しています。その経験を踏まえて、今回のzozoマットでは、技術面・運用面ともに大幅な改良が施されているように思います。特に、ユーザーが迷わず使えるシンプルな導線や、測定結果の分かりやすい表示など、細かな配慮が随所に感じられ、企業としての学習と進化を強く印象づけられました。
現在のところ、zozoで販売されている靴の一部に限られますが、自分の足にどれくらいフィットするかを事前に確認できる仕組みが用意されています。オンラインで靴を購入する際に最も不安なのはサイズ感ですが、このように数値データをもとに「合う度合」を可視化してくれるサービスがあれば、その不安はかなり軽減されるでしょう。返品やサイズ交換の手間も減り、購入者・販売者の双方にとってメリットが大きいと感じます。
今のところ、zozoマットで測定したデータを使って、靴のフルオーダーを行うサービスは計画されていないようですが、同様の技術を応用した新しいサービスが、今後どこかから登場する可能性は十分にありそうです。もし、自分の足の形に完全に合わせた靴を、手軽にオンラインで注文できるようになれば、靴選びの常識は大きく変わるかもしれません。今回のzozoマットの体験は、その未来への一歩を垣間見せてくれるものであり、テクノロジーとファッションの融合が、これからどのように進化していくのか、非常に楽しみだと感じました。