写真編集アプリケーション「Affinity Photo」。近年、いわゆる“Photoshopキラー”として話題(?)になっているこのソフトの存在は、以前から気になっていました。長年、画像編集といえばAdobeのPhotoshopが事実上のスタンダードとして君臨してきましたが、その一方で、近年導入されたサブスクリプション方式には、どうにも納得がいかない、という声も多く聞かれるようになっています。私自身もその一人で、毎月あるいは毎年支払い続けることに、どこか割り切れない思いを抱えていました。
そんな中で登場したのが、このAffinity Photoです。どうやら、Adobeのサブスクリプションモデルに疑問を感じた、クリエーター有志によって開発されたアプリケーションとのこと。その背景を知るだけでも、なんとなく共感してしまいます。必要な機能を、必要なときに、適正な価格で使える環境を取り戻したい。そんな思いが、このソフトには込められているように感じられました。
実際にトライアル版を使ってみると、その印象はさらに強くなりました。インターフェースは洗練されており、直感的に操作できる部分も多く、これまでPhotoshopに慣れ親しんできた人間でも、大きな違和感なく入り込めます。レイヤー操作、マスク、フィルター、補正機能など、写真編集に必要な基本機能は一通り揃っており、動作も軽快。大きな画像ファイルを扱っても、もたつくことなく、快適に作業が進められます。正直なところ、「これで十分では?」と思える完成度でした。
そして、この出来栄えに背中を押される形で、正式版の購入を決意しました。通常の買取価格は6,000円ほどですが、ちょうどキャンペーン期間中だったようで、今なら4,800円で購入できるとのこと。サブスクリプションではなく、買い切りでこの価格。長期的に見れば、かなりコストパフォーマンスが高い選択だと感じました。これを機に、同じAffinityシリーズのillustrator系アプリケーションである「Affinity Designer」も併せてインストール。デザインと写真編集の両面を、同一シリーズのソフトでカバーできるのは、作業効率の面でも大きなメリットです。
もちろん、操作に関しては、まだまだ慣れが必要です。長年、PhotoshopやIllustratorの操作体系に染みついてきた手癖があるため、ショートカットやメニュー構成の違いに戸惑う場面も少なくありません。「あれ、この機能はどこにあるんだっけ?」と、検索したり、チュートリアルを参照したりしながら、少しずつ学んでいる段階です。しかし、その過程も決して苦痛ではなく、新しい道具に触れるワクワク感のほうが勝っています。
また、Affinityシリーズはアップデートも比較的頻繁で、機能追加や改善が積極的に行われている点も好印象です。ユーザーの声を反映しながら進化していく姿勢は、長く付き合えるソフトウェアとしての信頼感につながります。単なる「安価な代替品」ではなく、「独自の価値を持つ選択肢」として、確かな地位を築きつつある理由も、実際に触れてみてよく分かりました。
今回の乗り換えは、コスト面だけでなく、制作環境を見直す良いきっかけにもなりました。これまで当たり前のように使ってきたツールを、一度疑い、新しい可能性を探ってみる。その姿勢は、ものづくりに携わる者として、とても大切なことなのかもしれません。操作に完全に慣れるまでには、まだしばらく時間がかかりそうですが、Affinity PhotoとAffinity Designer、この二つの新しい相棒とともに、これからの制作をより自由で快適なものにしていきたいと思います。
